2022/09/01 13:19

「肌にやさしい弱酸性」と謳うボディソープのCMが毎日流れています。

確かに人の肌は弱酸性です。
なのに、やさしいはずのボディソープで
肌の調子を崩す人がいるのも事実です。

なぜなのでしょうか?



固形石鹸はアルカリ性です。

肌は弱酸性ですから、この視点だと刺激が強く感じられます。

しかし、石鹸で洗顔したあと水(中性)ですすげば、すぐに肌は酸性に戻ります。

肌から新しい皮脂が分泌され弱酸性に戻るからです。言い換えれば、石鹸はアルカリ性だからこそ、弱酸性の肌汚れを洗浄するチカラに優れているとも言えます。

そして洗浄後、万が一石鹸成分が肌に残っていたとしても、きれいになった肌から分泌される皮脂で残留物は中和されるのです。

一方弱酸性のボディソープですが、酸性であるために洗浄力は弱まります。
さらにそれが液体であれば、その成分の7割はただの水なので尚更です。

そこでその洗浄力を補うために、合成界面活性剤や乳化剤を使用します。
合成界面活性剤や乳化剤は石油や天然油脂を原料に化学合成を経て作り出された成分です。

この「化学成分」は水で流しても落ちにくく、丁寧にしっかりとすすがないと成分が肌に残ります。このすすぎ残しが肌荒れの原因となることが知られています。


「肌にやさしい弱酸性」を謳い、その洗浄力の弱さを補うために、合成界面活性剤や乳化剤を使用し、残留物で肌荒れの原因をつくる。このメカニズムが弱酸性ソープの欠点と言えます。

私は古くからある石鹸が、完成品だと思っているわけではありません。

かといって、今日の科学技術が産んだ弱酸性ソープはまだ、古来からの石鹸の性能を超えていないのではないかと疑っています。

自分の肌に合うものは自分で選ぶ。

肌の弱い方は、自分に合わないものをにすぐに気づきますが、肌の強い方は、それに気づかず軽い被害を重ねているかもしれません。

私は科学技術は使えませんが、先人の教えを学びながら、いい石鹸を作っていけたらなと思っています。